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食品表示ラベルの作り方|一括表示の項目と文字サイズの決まり

食品表示ラベルの作り方|一括表示の項目と文字サイズの決まり

目次

食品をECで販売する際、避けて通れないのが食品表示ラベルの作成です。パッケージデザインは外部のデザイナーに依頼しても、一括表示欄の項目や文字サイズの決まりまでは把握しきれておらず、印刷後に修正が発生してしまうケースは少なくありません。

本記事では、食品表示ラベルに必須の一括表示項目と、意外と見落とされがちな文字サイズのルールを整理します。掲載内容は食品表示法・食品表示基準に基づく一般的な考え方であり、実際の表示内容は商品カテゴリや保健所の判断によって異なる場合があるため、最終的な確認は必ず消費者庁・管轄の保健所または食品表示の専門家に行ってください。

食品表示ラベルに必須の一括表示項目

加工食品の場合、食品表示基準で定められた一括表示欄には、主に次の項目を記載する必要があります。

項目記載のポイント
名称一般的な名称を記載。商品名(ブランド名)とは別に必要
原材料名使用重量の多い順に記載。添加物は原材料と区分して記載
アレルゲン特定原材料等を含む場合は個別表示または一括表示で明記
内容量重量・体積・数量など、商品特性に応じた単位で記載
消費期限または賞味期限品質の劣化速度に応じてどちらを使うか判断
保存方法常温・冷蔵・冷凍など具体的な保存条件を記載
製造者(または販売者)氏名または名称、住所を記載
栄養成分表示熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量を原則表示

【推測】上記は一般的な加工食品を想定した整理であり、生鮮食品や添加物の種類、輸入食品かどうかなどによって必要な項目・記載方法が変わります。自社商品がどの分類に該当するかは、消費者庁の食品表示基準またはパッケージ・ラベル会社の相談窓口で個別に確認することをおすすめします。

一括表示欄の文字サイズのルール

食品表示の文字サイズは、食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)にもとづき、容器包装の大きさそのものではなく「表示可能面積」を基準に判定されます。1ポイントは活字の単位で、約0.35mmに相当します。

表示可能面積文字サイズの基準該当しやすい容器の例
150cm²超8ポイント以上菓子箱、レトルトパウチ袋、ペットボトルなど
150cm²以下5.5ポイント以上個包装の小袋、小瓶、ミニサイズ商品など

「表示可能面積」は、容器包装全体の面積ではなく、実際に表示に使える範囲(キャップ・底面・シールの重なり部分などを除いた範囲)で判定する点に注意が必要です。デザイン段階で表示可能面積を実測せずにレイアウトを確定してしまうと、いざ印刷という段階で文字サイズが基準に満たず、レイアウトの作り直しが発生することがあります。

表示可能面積を自分で計算してみる

表示可能面積は、基本的に「縦の長さ×横の長さ」で概算できます。たとえば、一括表示欄として使える範囲が縦10cm×横14cmの長方形だった場合の面積は次のとおりです。

10cm × 14cm = 140cm²

この場合、140cm²は150cm²以下にあたるため、文字サイズは5.5ポイント以上の基準が適用される可能性があります。一方で、縦12cm×横14cmの場合は168cm²となり150cm²を超えるため、8ポイント以上の基準が適用される可能性が高くなります。自社のパッケージで一括表示欄に使える範囲の縦横をノギスや定規で実測し、上記の計算式に当てはめれば、どちらの基準に該当しそうかをデザイン段階である程度予測できます。ただし、最終的な該当可否はキャップや継ぎ目などの除外範囲の扱いによって変わるため、印刷会社またはラベル制作会社との確認は必須です。

食品表示法と景品表示法の違い

食品表示に関するルールを調べていると、「食品表示法」と「景品表示法(景表法)」の両方が出てきて混同してしまうケースがあります。食品表示法(食品表示基準)は、原材料・アレルゲン・保存方法など「パッケージに何を、どう記載しなければならないか」を定めるルールです。一方、景品表示法は、実際の商品の内容よりも著しく優良・有利であるかのように誤認させる表示(優良誤認・有利誤認)を禁止するルールで、ECサイトの商品ページの訴求表現やキャッチコピーにも適用されます。ラベル制作時は食品表示法、商品ページや広告のコピー制作時は景品表示法、と役割が異なる点を押さえておくと、社内でのチェック体制も設計しやすくなります。

ECモール掲載時によくある食品表示の間違い

ECモールの商品ページに一括表示の内容を転記する際に起きやすい間違いには、次のようなものがあります。

  • 原材料名の記載順が「使用重量の多い順」になっていない(パッケージと商品ページで表記がずれている)
  • アレルゲンの表示が、パッケージでは個別表示なのに商品ページでは一部省略されている
  • 賞味期限の年月日表記が統一されておらず、パッケージと商品ページで異なる形式になっている
  • 栄養成分表示の単位(gとmgなど)がパッケージと商品ページで揃っていない

これらは、パッケージ制作と商品ページ制作を別の担当・別のタイミングで進めることで発生しやすくなります。ラベルの一括表示情報を「マスターデータ」として一元管理し、商品ページ・モール掲載情報はそこから転記する運用にしておくと、表記のずれによる修正対応を減らせます。

ラベル制作を外部に依頼する際に確認しておきたいこと

デザイン会社や印刷会社にラベル制作を依頼する場合でも、一括表示の内容そのものの正確性まで委ねられるとは限りません。多くの場合、デザイン会社は「指定された文言をレイアウトに落とし込む」役割であり、原材料の記載順やアレルゲンの表示区分といった食品表示法上の判断は、発注側(食品事業者)が用意する必要があります。依頼前に、次の点を明確にしておくとやり取りがスムーズになります。

  • 一括表示の文言(原材料名・アレルゲン・保存方法など)は発注側が確定した状態で渡すか、デザイン会社側の確認も依頼するか
  • パッケージの実寸と、一括表示欄として使える表示可能面積の実測データ
  • 校正時に食品表示のチェックを行う担当者(社内・外部の専門家)を誰にするか
  • 印刷会社の入稿規定(文字サイズ・フォント・線の太さなど)とのすり合わせ

特に、複数の商品ラインナップを一度に立ち上げる場合、1商品ごとに個別で表示内容を確認していると工数がかさみます。原材料や添加物のパターンが似ている商品群は、一括表示のテンプレートを先に用意し、商品ごとの差分(原材料名・アレルゲン・内容量など)だけを差し替える運用にすると、確認漏れを減らしながら制作スピードも上げやすくなります。

まとめ

食品表示ラベルの作成では、必須項目の網羅性だけでなく、表示可能面積に応じた文字サイズの基準まで踏まえておく必要があります。デザイン段階で表示可能面積を実測し、8ポイント・5.5ポイントどちらの基準が適用されそうかを事前に見積もっておくことで、印刷直前でのレイアウト作り直しを避けられます。最終的な表示内容の適法性は、必ず消費者庁の公表資料や管轄の保健所、食品表示の専門家に確認してください。パッケージの見た目とあわせてブランドの伝わり方を整理したい場合は食品ECの見た目戦略!ジャンル別トーンとフォントの選び方もあわせてご覧ください。

よくあるご質問

Q1. 一括表示欄の文字サイズは必ず8ポイント以上ですか?
A. 表示可能面積が150cm²を超える場合は原則8ポイント以上、150cm²以下の場合は5.5ポイント以上が基準とされています。自社商品がどちらに該当するかは表示可能面積の実測が必要です。

Q2. 消費期限と賞味期限はどちらを使えばよいですか?
A. 品質の劣化が比較的早い食品には消費期限、劣化が緩やかな食品には賞味期限を用いるのが一般的な考え方です。商品ごとの判断が必要なため、迷う場合は食品表示の専門家や検査機関に相談してください。

Q3. 商品ページとパッケージで表記が少し違っていても問題ありませんか?
A. 内容が実質的に一致していても、原材料の記載順やアレルゲン表示に食い違いがあると、消費者に誤解を与える可能性があります。パッケージの一括表示情報を正としてページ側を作成することをおすすめします。

Q4. 食品表示法と景品表示法、どちらを優先してチェックすればよいですか?
A. どちらか一方ではなく、両方の観点でのチェックが必要です。ラベルの記載事項は食品表示法、商品ページの訴求表現やキャッチコピーは景品表示法の観点でそれぞれ確認する体制を用意することをおすすめします。

Q5. 表示可能面積の実測は誰が行うのが一般的ですか?
A. 決まった担当者があるわけではありませんが、パッケージの実物サンプルを扱える発注側の担当者、またはラベル・印刷会社が実測を行うケースが多い傾向にあります。デザイン確定前に実測結果を共有し、文字サイズの基準に合わせてレイアウトを調整できるようにしておくことをおすすめします。

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