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【楽天・Yahoo!ショッピング】複数買いクーポンで売上最大化!失敗しない設定のコツ

目次

目次
  1. はじめに:クーポン戦略でEC売上を伸ばす!
  2. 複数購入クーポンの基本戦略:モール共通の成功ポイント
  3. 楽天のクーポン発行:注意点と複数購入促進のポイント
  4. Yahoo!ショッピング クーポン併用条件の徹底解説:意図せぬ割引を防ぐ
  5. 楽天とYahoo!ショッピング クーポン戦略の比較
    • 楽天のクーポン戦略の特徴
    • Yahoo!ショッピングのクーポン戦略の特徴
  6. 結論:戦略的クーポン活用で売上を最大化

はじめに:クーポン戦略でEC売上を伸ばす!

「クーポンは単なる割引ツール」そう思っていませんか? 現代のECにおいて、クーポンは顧客の購買意欲を刺激し、売上を最大化するための強力なマーケティング戦略です。特に、楽天Yahoo!ショッピングといった主要なオンラインショッピングプラットフォームでは、それぞれの特性を理解し、緻密な戦略を立てることが成功の鍵となります。

この記事では、楽天とYahoo!ショッピングにおける複数購入クーポンの発行に焦点を当て、その具体的な設定の注意点、併用条件、そして効果的な活用法について、実践的な視点から徹底解説します。

複数購入クーポンの基本戦略:モール共通の成功ポイント

楽天やYahoo!ショッピングに限らず、複数購入クーポンを成功させるには、共通の基本戦略があります。

1. クーポン発行の「目的」と「対象商品」を明確にする

クーポンは漠然と発行するのではなく、具体的な目的を設定することで、その効果を最大限に引き出せます。

クーポンの目的例

  • 客単価の向上: 顧客が一度に複数商品を購入するよう促し、1回あたりの購入金額を増やす。
    • 例:「3,000円以上購入で500円OFF」
  • 特定商品の売上拡大: 新商品や在庫品、季節商品などを重点的に販売する。
    • 例:「A商品とB商品を同時購入で10%OFF」
  • リピーターの獲得・育成: 初回購入者へ次回利用を促し、顧客ロイヤルティを高める。
  • 閑散期の売上底上げ: 特定のイベントがない時期に購買意欲を刺激し、売上減少を防ぐ。
  • セット販売の促進: 関連商品をまとめて購入してもらうことで、顧客の利便性と店舗売上を同時に伸ばす。
  • ブランド認知度の向上: クーポンを通じて多くの顧客に商品を体験してもらい、ブランドの認知度を高める。

対象商品の厳選ポイント

設定した目的に合わせて、クーポン対象商品を慎重に選びましょう。

  • 目的との合致: 客単価向上なら高単価商品や組み合わせで価値が上がる商品。
  • 在庫状況: クーポン発行で急増する需要に対応できるかを確認。欠品は顧客満足度を損ねます。
  • 利益率: 割引分を吸収できる利益率があるか、または一時的な利益減を受け入れてでも販売を優先する価値があるか。
  • 季節性・トレンド: シーズンオフ商品の在庫消化など、タイミングも考慮する。

2. クーポン内容を緻密に設計する

顧客が「お得だ!」と感じ、かつ店舗の利益も確保できるバランスの取れたクーポン設計が重要です。

割引条件の多様な選択肢

顧客の購買行動を促すための様々な割引条件を設定できます。

  • 〇点以上購入で割引: 「2点以上購入で〇〇円引き」「3点以上購入で〇〇%オフ」など。
    • 顧客に「あと1点買えば割引になる」という心理を働かせ、追加購入を促します。
  • 合計金額〇〇円以上で割引: 「合計金額5,000円以上で500円オフ」など。
    • 客単価向上に直接的に貢献しやすい設定です。
  • 特定商品の組み合わせ購入で割引: 「A商品とB商品を同時購入で〇〇円引き」など。
    • 新しい商品を発見してもらったり、関連商品の販売を強化したりするのに有効です。
  • 送料の割引・無料化: 複数購入時に送料を割引・無料にするクーポンは、顧客にとって非常に魅力的なインセンティブになります。

割引額・割引率の最適化

利益を圧迫せず、かつ顧客の購買意欲を刺激する最適なバランスを見つけましょう。

  • 利益率とのバランス: 高すぎる割引率は運営を困難にする可能性があります。過去データや競合動向を参考に、最適な点を模索しましょう。
  • 端数効果の活用: 「1,000円OFF」より「999円OFF」の方が心理的に大きく感じるなど、工夫も有効です。
  • 絶対額と比率の使い分け: 高額商品には絶対額(例:500円OFF)、幅広い価格帯には定率(例:10%OFF)が効果的な場合があります。

利用期間と回数の設定

緊急性やリピート促進を考慮し、適切に設定しましょう。

  • 利用期間:
    • 緊急性の創出: 短期間のクーポンは「今買わないと損をする」という緊急性を生み、即時購入を促します。セールやイベント時に効果的です。
    • 検討期間の確保: 高額商品など、顧客がじっくり選びたい場合は、ある程度の期間が必要です。
    • 季節性イベントとの連動: モールの大型イベントに合わせて発行することで、相乗効果を狙えます。
  • 利用回数:
    • 1人1回まで: 新規顧客獲得や初回購入促進に有効。予算管理も容易です。
    • 期間中何度でも利用可能: リピーター育成や継続購入促進に効果的。

利用上限枚数の設定

予算管理とリスク回避のために、クーポン全体の利用上限枚数を設定しましょう。特に大規模なキャンペーンや高割引率のクーポンでは必須です。

3. クーポン告知と導線の最適化

魅力的なクーポンも、顧客に知られなければ意味がありません。効果的な告知とスムーズな利用導線が成功を左右します。

目立つ場所での表示

顧客の目に留まる場所にクーポン情報を配置しましょう。

  • 商品ページ: 商品名の下やカートボタン近くなど、目立つ位置にバナーや情報を配置。
  • ショップトップページ: ショップを訪れた顧客が最初に目にするファーストビューでアピール。
  • プロモーション枠: 利用できる広告枠やイベントページを積極的に活用。
  • メルマガ・SNS: 既存顧客へのアプローチ強化や、より広範囲のユーザーへのリーチに。
  • 同梱物: 次回購入へのインセンティブとして、注文商品にクーポンチラシを同梱。

魅力的なキャッチコピー

クーポンの魅力を短く分かりやすく伝え、クリック率や利用率を高めましょう。

  • 「今だけ!」「〇〇点以上購入で超お得!」「人気のあの商品が〇〇円OFF!」など、顧客に響く言葉を選ぶ。
  • 割引率や割引額を明確に表示し、お得感を直感的に伝える。

利用方法の明確化

顧客がスムーズにクーポンを使えるよう、利用方法を分かりやすく明記しましょう。

  • クーポンコード入力方法、利用条件、対象商品、利用期間などを分かりやすく示す。
  • 特に複数購入クーポンの場合、「カートに〇点の商品を入れると自動適用」のように具体的に説明し、顧客の不安を解消する。
  • スクリーンショット付きの解説など、視覚的なガイドも有効です。

4. 効果測定と継続的な改善

クーポンは発行して終わりではありません。効果を測定し、PDCAサイクルを回すことで、より効果的な施策へと繋げましょう。

主要な効果測定指標

以下の指標を確認し、クーポンの効果を把握しましょう。

  • 利用枚数・利用率: 発行したクーポンがどれだけ利用されたか。
  • クーポン経由の売上: クーポンが売上にどれだけ貢献したか。
  • 客単価への影響: クーポン利用者の客単価が非利用者と比較してどう変化したか(複数購入クーポンで特に重要)。
  • 利益率への影響: クーポン割引が店舗の利益率にどう影響したか。
  • 新規顧客獲得数・リピート率: 新規顧客の獲得やリピーター増加に貢献したか。

データに基づいた改善

測定結果を分析し、クーポンの設定や告知方法に改善点がないか検討します。

  • 利用率が低ければ、割引額、告知方法、対象商品の魅力度などを深掘りして原因を探る。
  • A/Bテストを実施し、異なる設定や告知方法の効果を比較することも有効です。

楽天のクーポン発行:注意点と複数購入促進のポイント

楽天は多様なクーポンタイプと自由度の高さが特徴ですが、その分、併用条件には特に注意が必要です。Yahoo!ショッピングとは異なる楽天の特性を理解し、適切な設定と運用を行いましょう。

楽天クーポンの基本的な考え方

楽天のクーポンは大きく分けてショップクーポン楽天発行クーポンの2種類があります。

  • ショップクーポン: 各ショップが独自に発行。
  • 楽天発行クーポン: 楽天がキャンペーンなどで発行し、ショップが設定に参加できるクーポン(例:楽天スーパーセール中の割引クーポン)。

楽天のクーポンシステムは、Yahoo!ショッピングとは異なり、原則として複数のクーポンが併用される可能性が高いという特徴があります。特に、ショップクーポン同士や、ショップクーポンと楽天発行クーポンの組み合わせにおいて、この点が重要になります。

楽天 複数購入クーポンの主要な設定項目と注意点

楽天で複数購入クーポンを設定する際に特に注意すべき項目を見ていきましょう。

1. クーポンの対象(商品限定・全商品)

  • 商品限定クーポン: 特定の商品やカテゴリにのみ適用。
  • 全商品クーポン: ショップ内の全ての商品に適用。

注意点:

  • 複数購入クーポンでは、対象商品を明確に指定することが重要です。「A商品とB商品を同時購入で割引」なのか、「ショップ内のどの商品を組み合わせても2点以上購入で割引」なのかによって、効果と顧客の使いやすさが変わります。
  • 特定の組み合わせを促すなら「商品限定」、**客単価全体を上げたいなら「全商品」**が適していますが、後者は想定以上の割引が発生しないよう、他のクーポンとの兼ね合いに特に注意が必要です。

2. 割引の条件(〇円以上、〇個以上、特定商品組み合わせなど)

  • 〇円以上購入で割引: 設定金額以上で割引適用。客単価アップ目的。
    • 例:「3,000円以上購入で500円OFF」
  • 〇個以上購入で割引: 設定個数以上で割引適用。複数購入を直接促進。
    • 例:「2個以上購入で200円OFF」
  • 特定商品の組み合わせ購入で割引: 特定商品を同時に購入で割引。セット販売や関連商品購入促進。
    • 例:「A商品とB商品を同時購入で10%OFF」

注意点:

  • これらの条件は組み合わせることも可能ですが、複雑すぎると顧客が理解しにくくなるため、シンプルで分かりやすい条件設定を心がけましょう。
  • 送料無料クーポンは別途設定されることが多いですが、他の割引クーポンと併用されることで顧客のお得感が大きくなります。楽天では、ショップクーポンと楽天発行クーポン(SPUによるポイントアップなど)が併用されることが一般的なため、送料分も含めて利益計算をしっかり行う必要があります。

3. 割引の種類と金額(定額値引・定率値引)

  • 定額値引: 購入金額や商品数に関わらず、決まった金額を割引(例:「500円OFF」)。
  • 定率値引: 購入金額や商品数に応じて、パーセンテージで割引(例:「10%OFF」)。

注意点:

  • 高額商品には定額値引、幅広い価格帯の商品には定率値引が効果的な場合があります。
  • 複数購入クーポンと他のクーポン(別のショップクーポンや楽天発行クーポン)が併用される可能性が高いため、割引の合計額が想定を超えないか、利益率を圧迫しないかを十分にシミュレーションする必要があります。

4. クーポン利用の回数と枚数制限

  • 1人あたりの利用回数: 「1人1回のみ」「期間中何度でも利用可能」などを設定。
  • 総利用枚数: クーポン全体の利用上限枚数を設定。

注意点:

  • 特に「期間中何度でも利用可能」や総利用枚数を無制限にする場合は、クーポンによる割引が青天井にならないよう、他のクーポンとの併用条件や購入条件を厳しくするなど、リスク管理が必須です。

5. 「他のクーポンとの併用可否」の考え方

Yahoo!ショッピングとは異なり、楽天のショップクーポンでは**「他のクーポンとの併用可否」という設定項目が直接的に提供されていない場合が多い**です。基本的に楽天のシステムは、顧客が取得した複数のクーポンを「併用できる」という前提で動きます。

楽天におけるクーポンの併用に関する重要な注意点

  • ショップクーポン同士の併用: 異なるショップクーポン(例:複数購入クーポンと〇〇円OFFクーポン)は、それぞれ適用条件を満たしていれば併用されることが多いです。
    • ただし、同一商品に対して複数のショップクーポンを適用することはできません。 この場合、割引額が高い方のクーポンが優先的に適用されます。
  • ショップクーポンと楽天発行クーポンの併用: 楽天が発行するクーポン(例:お買い物マラソンの店舗限定クーポン、ポイントアップクーポンなど)とショップクーポンは、原則として併用可能です。
  • 意図しない大幅割引のリスク: 複数のクーポンが併用されることで、ショップが想定していなかったほどの割引が適用されてしまうリスクがあります。例えば、「〇個買い〇円OFFクーポン」と「全品〇%OFFクーポン」と「送料無料クーポン」が全て適用された結果、ほとんど利益が出ない、あるいは赤字になる、といった事態も起こり得ます。

対策:

  • クーポンを設定する際は、他のクーポンとの組み合わせによって発生する最大割引額を常にシミュレーションしましょう。
  • 特に、客単価アップを狙うクーポンと、全体割引系のクーポンを同時に発行する際は注意が必要です。
  • 「複数買いクーポン」の金額設定は、他の割引クーポンとの兼ね合いを考慮し、慎重に決定してください。例えば、単独で利用された場合でも、他のクーポンと併用された場合でも、許容できる利益率を確保できる範囲で設定することが重要です。

楽天 複数購入クーポン 設定例と注意点

楽天では「併用可否」の直接制御が難しいため、設計段階での配慮が重要です。


<例>
1購入で◯個買い◯円OFFクーポンを設定

  • 2個買い用:1個あたり500円OFFクーポンを発行
  • 3個買い用:1個あたり1800円OFFクーポンを発行
  • ユーザーごとの利用可能回数:1回

上記の設定で対象商品を3個購入した場合:

  • 楽天での挙動(Yahoo!ショッピングの「併用可」に近い):
    • 楽天では、設定されたクーポンがそれぞれ異なる条件(購入個数)を満たしている場合、または異なる商品に適用される場合、両方の条件を満たせば両方のクーポンが適用される可能性が高いです。
    • この場合、お客様が3個購入することで、「2個買い用:500円OFF(合計1000円OFF)」と「3個買い用:1800円OFF(合計5400円OFF)」の両方の条件を満たしてしまう可能性があります。
    • 結果として、より割引額が高い方のクーポンが適用されますが、それでも想定以上の割引になる可能性があります。

対策:

  • 最大割引額をコントロールしたい場合:
    • このような意図がある場合は、「2個買い用」と「3個買い用」のクーポンを同時に有効にしないように運用するか、
    • より高額な割引(例:3個買い用)の条件を満たした場合、それ以下の割引(例:2個買い用)は適用対象外となるような、より詳細なクーポン設定やプロモーションのルールを設ける必要があります。ただし、これは楽天の標準的なクーポン機能では困難な場合が多く、別途システム的な工夫や、顧客への明確な説明が必要になることがあります。
    • あるいは、「3個買い用」クーポンを、より魅力的な唯一の割引として提示し、2個買いの場合は別の割引を検討するなど、クーポンの設計自体を見直すことも重要です。

楽天でのクーポン発行に関するその他の重要事項

  • RMSでの設定確認: 楽天RMSのクーポン発行画面は多岐にわたります。各項目の意味を正確に理解し、意図した通りの割引が適用されるよう、細部まで設定を丹念に確認しましょう。
  • テスト購入の実施: クーポン公開前に、必ず自身でテスト購入を行い、想定通りの割引が適用されるか、他のクーポンとどのように併用されるかを確認することが不可欠です。
  • プロモーションとの連携: 楽天スーパーセールやお買い物マラソンといった楽天の大規模イベント期間中は、クーポンの効果が最大化されます。これらに合わせたクーポンの企画・発行を積極的に検討しましょう。
  • 顧客への明確な告知: クーポンの利用条件、対象商品、利用期間、他のクーポンとの併用に関するルールなどを、商品ページやショップトップページで分かりやすく表示することが重要です。
  • 在庫管理の徹底: クーポン利用による注文増加を見込み、十分な在庫を確保しておくことは基本中の基本です。
  • 効果測定と改善: クーポン発行後は、楽天RMSのデータ分析ツールを活用し、利用率、クーポン経由の売上、客単価の変化などを定期的に確認しましょう。

Yahoo!ショッピング クーポン併用条件の徹底解説:意図せぬ割引を防ぐ

Yahoo!ショッピングで効果的な販促を行う上で、クーポンは非常に強力なツールですが、その併用条件は楽天よりも複雑です。意図しない割引が発生したり、顧客に混乱を与えたりしないよう、発行前にしっかりと理解しておく必要があります。

Yahoo!ショッピング クーポンの基本ルール

Yahoo!ショッピングのクーポンには大きく分けて2種類あります。

  • ストアクーポン: 各ショップが独自に発行するクーポン。
  • モールクーポン: Yahoo!ショッピング全体(ヤフー株式会社)が発行するクーポン。

この2種類のクーポンには、基本的な併用ルールがあります。

注意点:ストアクーポンとモールクーポンは、基本的に併用できません。

顧客が両方の条件を満たしていても、どちらか一方しか適用されないので注意しましょう。

クーポンの種類と併用条件の詳細

ここからは、クーポンの種類(定額値引、定率値引、送料無料)と適用範囲(ストア内全品、商品指定)ごとの併用条件を詳しく見ていきます。

1. 「定額値引」と「送料無料」の組み合わせ

定額値引クーポンと送料無料クーポンは、どのような組み合わせであっても併用できません。

  • どんな組み合わせでも併用不可
    • 例:「500円OFFクーポン」と「送料無料クーポン」は同時には使えません。
  • 注意点:
    • 送料無料クーポンは「ストア内全品」にのみ発行可能です。特定の商品やカテゴリーに限定して発行することはできません。
    • ストア内全商品が対象の定額値引クーポンも、送料無料クーポンとは併用できません。

2. 「定率値引」と「送料無料」の組み合わせ

定率値引クーポンと送料無料クーポンも、どのような組み合わせであっても併用できません。

  • どんな組み合わせでも併用不可
    • 例:「10%OFFクーポン」と「送料無料クーポン」は同時には使えません。
  • 注意点:
    • 定額値引の場合と同様に、送料無料クーポンは「ストア内全品」にのみ発行可能です。
    • ストア内全商品が対象の定率値引クーポンも、送料無料クーポンとは併用できません。

3. 「定額値引」と「定額値引」の組み合わせ

同じ「定額値引」クーポン同士の場合、その適用範囲によって併用条件が変わります。

  • ストア全品クーポン × 商品指定クーポン = 併用不可
    • 例:「ストア内の全商品が500円OFF」のクーポンと、「特定の商品Aが100円OFF」のクーポンは併用できません。
  • ストア全品クーポン × ストア全品クーポン = 併用不可
    • 例:「ストア内全品500円OFF」のクーポンと、「ストア内全品100円OFF」のクーポンは併用できません。
  • 商品指定 × 商品指定 = 併用可能
    • これが最も重要なポイントです。**異なる商品を対象とした複数の商品指定クーポンは、特定の条件を満たせば併用できます。**詳細は後述の「『併用可能』となるケース」で解説します。

4. 「定率値引」と「定率値引」の組み合わせ

同じ「定率値引」クーポン同士の場合も、その適用範囲によって併用条件が変わります。

  • ストア全品クーポン × 商品指定クーポン = 併用不可
    • 例:「ストア内全品10%OFF」のクーポンと、「特定の商品Bが5%OFF」のクーポンは併用できません。
  • ストア全品クーポン × ストア全品クーポン = 併用不可
    • 例:「ストア内全品10%OFF」のクーポンと、「ストア内全品5%OFF」のクーポンは併用できません。
  • 商品指定 × 商品指定 = 併用可能
    • 定額値引の場合と同様に、異なる商品を対象とした複数の商品指定クーポンは、特定の条件を満たせば併用できます。

5. 「定額値引」と「定率値引」の組み合わせ

種類の異なる割引クーポン(定額と定率)同士の場合も、その適用範囲によって併用条件が変わります。

  • ストア全品クーポン × 商品指定クーポン = 併用不可
    • 例:「ストア内全品500円OFF」のクーポンと、「特定の商品Cが5%OFF」のクーポンは併用できません。
  • ストア全品クーポン × ストア全品クーポン = 併用不可
    • 例:「ストア内全品500円OFF」のクーポンと、「ストア内全品5%OFF」のクーポンは併用できません。
  • 商品指定 × 商品指定 = 併用可能
    • 定額値引・定率値引の場合と同様に、異なる商品を対象とした複数の商品指定クーポンは、特定の条件を満たせば併用できます。

「併用可能」となるケース:複雑な条件を理解する

「商品指定 × 商品指定」の組み合わせで併用が可能となるケースは、Yahoo!ショッピングでクーポンを戦略的に使う上で非常に重要です。しかし、ここには落とし穴もあります。

重要:同一商品への複数クーポン併用はできません。

  • 1つの商品に対して、複数の商品指定クーポンを同時に適用することはできません。
    • 例えば、同じ商品Aに適用される「A商品100円OFFクーポン」と「A商品5%OFFクーポン」があった場合、割引率が高い方のクーポンが優先的に適用されます。

では、どのような場合に「併用可能」となるのでしょうか?


併用が可能なケースは、商品指定の複数クーポンが、1注文内でそれぞれ別々の複数商品に指定されている場合です。

楽天とYahoo!ショッピング クーポン戦略の比較

楽天とYahoo!ショッピングは、それぞれ独自のクーポンシステムと特徴を持っています。これらを理解し、自社の戦略に合わせて使い分けることが、EC事業成功の鍵となります。

楽天のクーポン戦略の特徴

  • 多様なクーポンタイプと自由度の高さ: ショップクーポン、楽天クーポン、イベント連動クーポンなど、非常に多様なタイプを提供。割引条件や適用範囲の自由度が高いです。
  • 「クーポン併用可」のシンプルさ: 基本的にクーポン同士の併用が可能(同一商品への複数適用は高割引額優先)。顧客は複数のクーポンを組み合わせて利用できるため、「よりお得に買える」心理が働きやすいです。
  • モールイベントとの連動性: 楽天スーパーセールやお買い物マラソンといった大規模イベントと連携することで、爆発的な集客力と売上増加が期待できます。
  • RMSでの詳細な分析機能: クーポン利用状況に関する詳細なデータが提供され、効果測定と改善のPDCAサイクルを回しやすい環境です。

Yahoo!ショッピングのクーポン戦略の特徴

  • 併用条件の複雑さ: 「ストアクーポンとモールクーポンは併用不可」「ストア全品と送料無料は併用不可」「商品指定クーポン同士のみ併用可能」といった複雑な併用条件が最大の特徴です。深く理解しないと、意図しない割引や顧客の混乱を招く可能性があります。
  • 「商品指定クーポン」の重要性: 複数購入を促進したい場合、Yahoo!ショッピングでは「商品指定クーポン」を戦略的に活用することが非常に重要です。異なる商品にそれぞれ別のクーポンを適用させることで、複数購入を促すことが可能です。
  • ゾロ目キャンペーンなど独自の集客: 「5のつく日」「ゾロ目の日」といった独自のキャンペーンを定期的に実施しており、これらに合わせたクーポン戦略も有効です。
  • LINE連携の強化: LINE公式アカウントを活用したクーポン配布や情報発信が効果的です。

結論:戦略的クーポン活用で売上を最大化

楽天とYahoo!ショッピング、それぞれのプラットフォームが持つクーポン発行の特性と併用条件を深く理解することは、EC事業者様が売上を最大化し、顧客ロイヤルティを構築する上で不可欠です。特にYahoo!ショッピングの併用条件は複雑であるため、慎重な設定とテスト購入を怠らないようにしましょう。

クーポンは単なる値下げ競争のツールではなく、顧客とのコミュニケーションを深め、購買体験を向上させるための戦略的なマーケティングツールです。この記事で解説した内容を参考に、貴社の商品や顧客層に合わせた最適なクーポン戦略を立案し、Eコマースビジネスのさらなる発展を目指してください。

ご自身のショップでクーポン施策を実施する際には、どのプラットフォームで、どのような目的で、誰に対してクーポンを発行するのかを明確にし、上記の注意事項を参考に、効果測定と改善を繰り返していくことが成功への道筋となります。

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