EC事業者の成功を支える、最新の情報とノウハウが集まるECの総合情報ハブサイト。

EC事業者の成功を支える、最新の情報とノウハウが集まるECの総合情報ハブサイト。

  • EChub記事
  • Amazon出品代行の使い方|食品D2Cが依頼前に確認すべきこと

Amazon出品代行の使い方|食品D2Cが依頼前に確認すべきこと

Amazon出品代行の使い方|食品D2Cが依頼前に確認すべきこと

目次

Amazonへの出品を検討する食品事業者の中には、「出品代行」というサービス名だけを見て、商品登録から広告運用まですべて任せられると考えてしまうケースがあります。しかし実際には、代行会社によって対応範囲が大きく異なり、契約後に「思っていた業務まで対応してもらえない」というミスマッチが起きることも少なくありません。

本記事では、Amazon出品代行を依頼する前に食品D2Cが確認しておくべきポイントを整理します。Amazon食品ECで売れる商品の傾向についてはAmazon食品ECで売れる商品とは?で解説しているため、本記事は代行会社への依頼の仕方に絞って解説します。

Amazon出品代行で依頼できる業務の範囲

「出品代行」という言葉が指す業務範囲は会社によって幅があります。契約前に、次のどこまでを担当してもらえるのかを具体的に確認してください。

業務範囲内容確認しておきたいこと
アカウント開設・初期設定出品用アカウントの開設、カテゴリ申請、税務関連の初期設定食品カテゴリの出品許可申請に対応した実績があるか
商品登録商品ページの作成、画像・キーワードの設定栄養成分表示・アレルギー表示など食品特有の項目に対応しているか
在庫・受注管理FBA(フルフィルメント by Amazon)連携、出荷指示賞味期限管理・先入れ先出しの運用に対応しているか
広告運用スポンサープロダクト広告等の運用広告費の予算管理・レポーティングの頻度
カスタマー対応問い合わせ対応、返品・返金対応食品特有のクレーム(品質・鮮度)への対応フローがあるか

特に見落とされがちなのが、FBA(Amazonの倉庫を使った発送代行)を利用する場合の食品特有の在庫管理です。賞味期限が近い在庫から優先的に出荷する「先入れ先出し」の考え方や、賞味期限切れ在庫の処分ルールについて、代行会社がどこまで管理してくれるのかは、契約前に必ず確認しておく必要があります。

依頼前に準備しておく資料

代行会社との初回の打ち合わせをスムーズに進めるために、次の資料をあらかじめ整理しておくことをおすすめします。

  • 商品情報(原材料・栄養成分・アレルギー表示・内容量・賞味期限の目安)
  • 商品画像(可能であれば複数アングル、パッケージ全体・内容物の両方)
  • 過去の販売実績(他モールでの販売数・売れ筋商品の傾向)があれば
  • 希望する出荷方法(自社発送・FBA・代行会社の倉庫のいずれか)

これらが事前に整理されていると、代行会社側も的確な提案がしやすくなり、契約後の立ち上げがスムーズになります。特に食品表示に関わる情報は、後から追加すると商品ページの作り直しが発生することがあるため、最初にまとめて渡せるようにしておくと手戻りを防げます。

代行会社の実績を見極める視点

代行会社のウェブサイトには「支援実績多数」といった打ち出しがよく見られますが、食品カテゴリでの実績があるかどうかは別途確認する必要があります。食品は、アレルギー表示・栄養成分表示・賞味期限管理など、他カテゴリにはない対応事項が多いため、アパレルや雑貨中心の実績しかない代行会社では、こうした対応に不慣れなことがあります。商談の際は、食品カテゴリでの支援実績の有無と、実際にどのような商品を扱ってきたか(常温・冷凍・冷蔵のいずれか、賞味期限の長短など)を具体的に確認してください。

また、Amazonの規約やカテゴリ申請の要件は随時更新されるため、代行会社が最新の情報をどうキャッチアップしているかも確認しておきたいポイントです。古い情報のまま出品作業を進めてしまうと、審査に通らずスケジュールが遅延する原因になります。

食品出品特有の規制対応

食品をAmazonで出品する際は、食品表示法に基づく栄養成分表示・原材料表示・アレルギー表示に加えて、Amazon独自の出品要件(対象カテゴリの事前申請、賞味期限の登録ルールなど)を満たす必要があります。代行会社に依頼する場合でも、最終的な表示内容の責任は出品者側にあるため、代行会社が作成したページ内容を鵜呑みにせず、自社でも一度目を通してから公開することをおすすめします。特に、健康効果を示唆するような表現が誤って含まれていないかは、公開前に必ず確認してください。

費用構造を確認する

Amazon出品代行の料金体系は、月額固定費・成果報酬(売上に対する一定率)・初期費用の組み合わせで設計されていることが一般的ですが、会社によって比率や含まれる業務範囲が異なります。契約前には、次の3点を必ず確認してください。1つ目は、Amazon自体が徴収する販売手数料・FBA利用料と、代行会社への支払いが別立てになっているか。2つ目は、広告費が代行会社への支払いに含まれるのか、別途実費で必要なのか。3つ目は、契約解除時に発生する費用(違約金・在庫の引き取り費用など)です。これらを確認せずに契約すると、想定より総コストが大きくなることがあります。

依頼前に検算しておきたいこと

代行会社に依頼する前に、自社の商品でどこまでの成果報酬率なら利益が残るかを、簡単な式で検算しておくことをおすすめします。

1件販売あたりの手取り額 = 販売価格 − 原価 −(販売価格 × Amazon販売手数料率)−(販売価格 × FBA利用料率)−(販売価格 × 代行会社への成果報酬率)

項目仮の数値
販売価格1,800円
原価700円
Amazon販売手数料(8%と仮定)144円
FBA利用料(1配送あたり350円と仮定)350円
代行会社への成果報酬(10%と仮定)180円
1件販売あたりの手取り額426円

この例のように、複数の手数料が重なると、想定していたよりも手取り額が小さくなることがあります。代行会社と交渉する際は、この検算結果をもとに、どの水準の成果報酬率であれば依頼するメリットがあるかを判断してください。また、FBA利用料は商品のサイズ・重量によって変動するため、食品の場合は容器や梱包資材を含めた実際の出荷サイズで試算することが重要です。パッケージを変更しただけでFBA利用料の区分が変わり、手取り額が大きく変わることもあります。

初回商談で確認しておきたい質問リスト

初回の商談では、次の質問を一通り確認しておくと、契約後のミスマッチを大きく減らせます。1つ目は「食品カテゴリでの支援実績と、具体的な取扱商品の種類」、2つ目は「賞味期限管理・先入れ先出しの運用体制」、3つ目は「広告費が委託費に含まれるかどうか」、4つ目は「レポーティングの頻度と内容(売上・広告成果・在庫状況をどの粒度で共有してもらえるか)」、5つ目は「解約時の手続きと費用」です。これらを一度の商談でまとめて確認できるよう、事前に質問リストを用意しておくことをおすすめします。

よくある失敗

失敗パターン起きること対策
業務範囲を曖昧なまま契約する「思っていた業務まで対応してもらえない」というミスマッチが起きる契約前に業務範囲を表で確認し書面に残す
食品特有の在庫管理体制を確認しない賞味期限切れ在庫が発生し廃棄ロスにつながる先入れ先出しの運用体制を事前に確認する
費用の全体像を確認せず契約する広告費や解約費用が想定外の負担になる手数料・広告費・解約費用を分けて確認する

まとめ

Amazon出品代行を依頼する際は、業務範囲・食品特有の在庫管理・費用構造の3点を契約前に確認することが、契約後のミスマッチを防ぐポイントになります。依頼前に自社の商品で手取り額を検算しておくことで、代行会社との交渉も具体的な数字に基づいて進めることができます。「出品代行」という言葉の範囲は会社ごとに異なるため、契約書に業務範囲を具体的に明記してもらい、口頭の説明だけで進めないことも、後々のトラブルを防ぐ上で重要なポイントです。

よくあるご質問

Q. 出品代行と広告運用代行は同じ会社に依頼すべきですか?
A. 必ずしも同じ会社である必要はありませんが、商品登録内容と広告運用の連携がスムーズになるメリットはあります。分ける場合は、情報共有の仕組みを事前に決めておくことをおすすめします。

Q. FBAを使わず自社発送で依頼することはできますか?
A. 対応可能な代行会社もありますが、対応の可否は会社によって異なります。希望する出荷方法は契約前に明確に伝えてください。

Q. 契約期間の縛りはありますか?
A. 会社によって異なり、最低契約期間を設けているケースもあります。解約時の費用とあわせて、契約前に必ず確認してください。

Q. 小規模な事業者でも依頼できますか?
A. 対応可能な代行会社は多くありますが、最低出品数や取扱商品数の条件を設けている場合があります。自社の規模感を伝えた上で対応可能かを確認してください。

あわせて読みたい